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[リレーコラム] VOL.066

『笑う門には・・・』

特別養護老人ホーム ゆるり 主任

黒石 忍(くろいし しのぶ)

 勝手ながら私の仕事は “ゆるりの入居者さんに笑って頂く(入居者さんを笑わせる)こと”とさせて頂いています。
 もちろん食事やお風呂など基本的な生活行為のお手伝いはさせて頂いていますが、そういったお手伝いの合間に道化ています。
 私の定番ネタとして、①「ここに座ってもいいですか?」と椅子を示して伺った後に座り損ねて転ぶ。②観音開きの戸棚の前で「ここを開けてもいいですか?」と伺い、扉を開けて頭にぶつける。③(例えば)「甘いものが好きですか?」と伺い、「好き」と応じられたら、「甘いものと僕とはどっちが好きですか?」と問う。等があり、ほぼ100%の確率で笑って頂けます。
 笑うことの効果として、ストレス解消、免疫力の向上、呼吸器への好影響、認知機能の低下が抑えられる、鎮痛効果、幸福感が増す等があるそうです。 以下はそういった医学的な効果の他にも私が感じることが出来た『笑いの効果』です ―

 ご病気で入院され、食事が摂れない状態で退院しゆるりに戻られた方がいました。ご本人はグッタリとされ刺激への反応もあまりない状態でした。しかしご本人の前で飛んだり跳ねたり、バタバタと手足を動かして道化を演じるとニコッと笑って下さり、その後は少量の飲食ができました。その後、職員会議でこの方法を共有し、ご家族にも許可を頂き、同僚職員とこの方の前で手足をバタバタさせたり、お好きな野球チームの話をさせて頂きながら飲食をお勧めする等の対応を続けました。何よりもご本人の力があり、多職種での色々な働きかけがあっての結果ですが、その後この方は危機的な状況を脱せられました。

 私自身は難しい話や理論は苦手なので、単純に入居者さんの笑顔をめざしているのですが…。あるミュージシャンが“聴いてくれる人が「生きていてよかった」と感じてくれるような演奏をしたい”と語っていました。影響を受けた私は「入居者さんに生きていてよかったと感じて頂けるような介護をしたい。その為に笑顔を目指したい」と大それたことも考えない訳でもありません。

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